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久しぶりに出会えた、ひどい映画 『THE BATMAN-ザ・バットマン-』23点

DC映画『ザ・バットマン』新シリーズ“若き日のブルース・ウェイン”を描く、ロバート・パティンソン主演 - ファッションプレス

事前の評価も高そうだったし、「きっと面白いんだろうな」と思って見に行ったが、見事な駄作だった・・・・・・。

この作品を褒めてる人はちょっと信用できないかなあ・・・とまで思った。

 

脚本に問題があるのだろうが、とにかく冗長だった。

まず、話が散らかっている。

で、散らかってる話はどれもこれも既視感満載でかなりキツかったです。

たとえば、サイコパスの犯人と面会室で向き合う場面で、ガラスの向こうで笑う犯人、起こる主人公・・・こういうの、もう何回もみたので、はやく次の場面に行ってほしいなあと願うのだが、なかなか場面が終わらない。

次に、撮り方。

ダラダラダラダラ会話する場面では、もったいつけて顔を交互に映すだけ・・・ほんとにプロなのか。

撮り方が優れていれば、約三時間でも耐えられたと思うが、平凡な絵ヅラで、途中からは「いま何時かなあ」と気にしながら観ることになった。

最後に、主人公の人物設定。

一言でいうと、馬鹿にみえる。

父親を殺したのは誰か・・・という重要な問題も、ある人がAといえば信じ込み、すぐそのあとで別の人がBと言えばそれを信じる。あの場面、続けて編集すると主人公がただの馬鹿にしかみえないですね。

あと、主人公が独白でいちいち説明してくるのも、興ざめだった。

アクションも凡庸。あんなに眠いカーチェイスは逆にすごいし、最後の洪水の場面で上から落ちる前後も(くそダサいスローモーションだったが)まったくハラハラしなかった。

敵の魅力のなさは、あきらかに脚本・監督の狙いだろう。

人びとの「はく奪感」「不平等感」やそれを生む社会が悪の根源である・・・みたいなことなんだろうけど、それもよくある話だし、それで行くなら主人公がもう少しアイデンティティに悩んでほしい。リアリティを感じなかった。

今回の失敗を機に、もうしばらくバットマンはやめたらええと思った。

唯一の救いは、主演俳優がかっこよかったこと。

2022年度ワースト候補に出会ってしまった。