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映画メインで諸々の感想を

2019-01-01から1年間の記事一覧

オカルト妄想少年を大人たちが甘やかす話 主要登場人物が全員変 『天気の子』51点

雨の東京がキラキラして見える美術が素晴らしい。廃ビルの階段と合わせて、『言の葉の庭』を思い出した。また、今作には『君の名は』の二人も出てきて、そのへんも得した気分。監督は最後は賛否両論あるかも、と言っているとのことだが、最後はあれが正解だ…

ナチ+バイオハザードで、お手本のような既視感 『オーヴァーロード』68点

先日、クリストファー・ノーランの『インセプション』を再鑑賞したが、いい映画だったと再確認。映画館で観れるなら、いまでもお金払いたい。 さて、『オーヴァーロード』を観てきた。 あらすじはこんな感じ・・・ ノルマンディー上陸作戦の数時間前、ある部…

あれは僕のことを書いたんですよね、と言ってくる読者が恐い 『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』 78点

サリンジャーは野崎孝訳の「ライ麦畑」と、新潮文庫の『ナインストーリーズ』しか読んでないし、それを読んだのももう20年近く前だから、ほとんど記憶がない。俗世を嫌って隠遁し、作品の発表をやめたという伝説は知っていたけれど、「ほ~ええ身分ですな」…

心の底から感心した 『スパイダーマン:スパイダーバース』91点

マーベルにもDCにも抵抗があって、ええ歳した大人が観るもんでもないし、どうせ勝つし・・・と思って馬鹿にしてた。いろんな有名キャラをどんどん集めるのも馬鹿っぽい。それはもちろん製作者たちは一生懸命やってるでしょうけどね。スパイダーマンも、テレ…

ドラえもんで観たかった 『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』 74点

原恵一監督ということで、世評の高い『大人帝国』は見たことがある。「なるほど確かに良く出来ているな」と感心したものの、熱く絶賛するほどの作品なのかなと思っていた。公開当初に見ていたら、昭和ノスタルジー批判という2000年代初頭の文脈を共有で…

三〇~四〇代の人間は、絶対に観た方がいい 『ヤング≒アダルト』(2011) 94点

アマゾンプライムにて視聴。ものすごくいい映画だと思った。 脚本のディアブロ・コーディ(この人はチェックすべし)の作品は同じくアマゾンプライムで『ワン・ミシシッピ』を観たが、今回の『ヤング≒アダルト』と相通ずるものがある。似ているのは、①特に大…

僕も「ザ・ドリームズ」のメンバーになって、ジェニファー・ハドソンの後ろで踊りたい。『ドリームガールズ』(2006年) 86点

良い映画を観ると、3~4時間くらいは、「もっとよく生きよう!」という思いがムクムク湧いてくる。 で、気づけばまたゾンビのような日常で、そこから抜け出すためのカンフル財として映画を観る(ゾンビ状態なので小説を読む集中力をキープできない)。そうい…

中途半端な映画だと思う『ボヘミアン・ラプソティ』67点

クイーンを初めて聴いたのはいつなのか、覚えていないけれど、多分CMかなにかだろうと思う。覚えているのは、中学か高校の時に、地元のレンタルCD屋さん(TSUTAYAではない)でアルバムを借りて、MDに焼いたこと。若いときは、一通り洋楽のレジェンドを聴いて…

去年のベストは『スリービルボード』です。

色々映画を観たけれど、書くのがおっくうで書いていない。特筆すべきことは、『クワイエット・プレイス』が良かったので、Amazon Primeで『All you need is kill』を見直したくらいかな。どっちも女優さんが良かったです。 さて、ポピュリズムが何なのか、正…