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映画メインで諸々の感想を

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ドクター・ストレンジ 7点

僕がこれまで映画館で観てきた作品は、これに較べたらとてもレベルが高いのだなあと思わせてくれた。これまで観てきた映画に心から感謝できる、とてもすてきな作品だった。迷っている人は観ない方がいいと思う。 開始2分くらいでヤバい雰囲気プンプン。天才…

『沈黙』 73点

遠藤周作の原作を読んだとき、迫害を受ける民衆の姿がただただ痛ましく、読むのが辛かった思い出がある。 映画化となれば、当然、拷問の場面を克明に描くことになるのだろう。そう思って観に行ったら、やはりその通り。 荒波に打たれ続ける、藁を巻いて泳げ…

『アイ・イン・ザ・スカイ』 78点

戦争の現在地を鋭く捉えた映画、ということになるだろう。 ケニアの過激派テロ組織が、新たな自爆テロを計画している。この組織のメンバーにはイギリス人やアメリカ人もおり、どうやら世界中から「兵士」をリクルートしているようだ(明らかにISを想定してい…

『マイルス・デイビス 空白の5年間』 76点

ジャズは全然わからないけれど、そのかっこよさに惹かれて、大学の時にいろいろ聴いた。「わからないのにかっこいい」と思えたのはなぜかというと、当時読んでいた中上健次や村上春樹がジャズを褒めていたからだ。一種の「教養」として「勉強」しようとして…

山上たつひこ『ごめん下さい』(双葉社、1984年) 67点

雑誌『スーパーアクション』1983年6月号から84年5月号まで連載されたギャグマンガ。 山上たつひこといえば『がきデカ』で、あの破壊力を期待して読むとどうにも消化不良。ギャグも下ネタも、現実からの乖離度が低く、想定内に収まっている。 老母が垂れた乳…

『この世界の片隅に』 89点

「15年戦争」とか「アジア・太平洋戦争」とかよばれるあの戦争の末期。その時代を想像するとき、私たちは「暗い谷間の時代」として思い起こしがちだ。人びとは、不本意な戦争に「まきこまれ」、それでも不平不満はあからさまに言えず、粛々と国家の滅亡に…

映画『ソーセージ・パーティ』 73点

近年話題になる3Dアニメは、「お子様にもおススメできます」という「正しさ」を満たしつつ、上質のエンターテイメントになっているものばかり。そのレベルの高さに驚くとともに、食傷気味なのも事実。バカっぽい3Dアニメがあってもいいと思っていたら、本…