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映画メインで諸々の感想を

木村拓哉は100点 それ以外は0点 『検察側の罪人』50点

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木村拓哉を映画でみるのは初めてだったが、スクリーンがでかくてもカッコ良かった。
「かっこいい男」の代表として扱われるから、バカにされることもあるけれど、だからこそ、良い映画に恵まれてほしい。
しかし、今回はプロデューサー・監督・共演者に恵まれなかったようだ。残念というほかない。
あんなにかっこよくて、しかも今回は熱演しているのに・・・気の毒というほかない。

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そもそも、この原田眞人という監督。
近年は「大作」を撮っているようだが、観たいと思ったことがないので、観たことがないし、褒めてる人にもあったことがないので、この映画だけでしか評価できないが、ほんとうに「日本アカデミー賞」とかを取るような監督なのか??? かなり怪しいと思ったぞ。

 

駄作になった原因は、脚本での取捨選択ができなかった点にあるだろう。
はっきり不要な点は、
①二宮と吉高の恋愛シーン 
 バイクでの追跡場面あたりからバカさがエスカレートしていたが、キスシーンで二人とも完全なる「バカ」に脱皮した。二宮氏は背が低く童顔なので、迫力がない。役の幅は制限されるだろうな。吉高氏は、なんかものすごく評価が高いが、全然うまいとおもわないし、今回も場違い感がハンパない。
②政治家「タンノ」の妻のシーン:電話と葬式の場面
 現代日本の「右傾化」を戯画化を狙ったのだと思うが、映画の本筋とは全然関係ないのでは? 正義感があり、反戦思想も持っている人間が、個人的な復讐を果たす・・・というジレンマが全然かけてないし。それでも入れたいというなら、本を書いたらいいと思いますよ原田監督。本じゃなくても、SNSとかいろいろありますよ。
③二宮の最後のうめき場面
 キムタクは、「タンノ」が命がけで残した資料を二宮に見せ「日本に二度と戦争をさせないために、あいつは死んだんだ!」みたいなことをいうが、「いや、それをいま言われても・・・・」と思った。
インパールのくだり
 夢の場面はコントにしかみえない。

⑤キムタクの家族のシーン

 いいところにお住まいなんですね~。という感想しかない。娘役の若い女優。東宝シンデレラガールらしく、よくみるが、才能がなく、一ミリも光っていない。気の毒である。

 

さて、インパールに言及しながらの日本の右傾化を戯画化するというメッセージ自体には共感するが、映画のなかで「浮いている」。
インパール云々を強引に詰め込んだせいで、へっぽこで間抜けな映画に見えてしまう(とくに夢のシーン)。

エリートたちの葛藤を描くのは、岡本喜八の『日本の一番長い日』が代表的だと思うが、それを再映画化したのが同じ原田監督というのが、なんというか、ほんとうに日本の中堅どころの監督って人材がいないんだなあ。

悪口ばかり書いたが、キムタクの熱演は見所があり、基本的に彼が出ている場面は興味が持続した。

キムタク映画、またみたい。

キムタクを10歳くらい若返らせて、そこからミッション・インポッシブルみたいなシリーズを作ったらどんな映画になるだろうな・・・とか

沢田研二の『太陽を盗んだ男』みたいな映画を、キムタクで撮ってほしいな・・・とか

いろいろ妄想が膨らむので、結果的には映画をみてよかったのかもしれない。