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まごうことなき駄作だが、『ひるね姫』よりはマシ 『ダウンサイズ』22点

 

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このポスター。小学生的発想でダサく、これでは観に行きたいと思えない。

特に「ダウンサイズ」の文字がどんどん小さくなっていく感じが、小学生的で、フォントも工夫がない。

なにが言いたいのかというと、このポスターのデザインを考えた人も「この映画に愛がないのだろうな、乗り気じゃないのに仕事で作ったんだろうな」という感じが伝わってくる。

そもそもマット・デイモンが主役なのに、ほとんど話題になっておらず、その時点で嫌な予感しかしない。

しかし、僕は日常から逃れるため、映画館に足を運んだのだった・・・


で、結論から言うと、クソつまんない。

体を小さくする技術が実用化された近未来。資産も数十倍になるということで、マット・デイモン演じる男とその妻がダウンサイズを決意する。
といっても、社会はまだダウンサイズの是非について、統一した見解を出しておらず、賛否両論が渦巻いている・・・
と、ここまでは面白い。
さらに、ダウンサイズの際に一悶着あり、マット・デイモンだけがダウンサイズしてしまう。
これも面白い。
その後も、義足のベトナム人女性活動家との交流や、彼の特技(作業療法士)を活かして底辺社会に溶け込んでいくあたりも面白い。
では、何がつまらないのか?


原因はいくつかある。
テンポが悪い。小さい人間になったことによる映画的驚きの描写が少ない。などが挙げられるが、やはり脚本に問題がある。
脚本の最大の問題は、ラスト20分くらいだ。
南極の氷から出たガス(北極だったかも)により、地球が滅亡する! という話が、まったく唐突に挿入されるのだ。
で、最初にダウンサイズした人たちが暮らす村は、自分たちだけのシェルターに入って助かろうとする。
そこにマット・デイモンも加わるのか・・・それとも・・・といったあたりの演出が、つまらない。
深刻さは足りず、かといってギャグも面白くないのだ。
かなりキツかった。。。

唯一、この映画で評価すべきは、マット・デイモンの演技だろう。
「冴えないけど根は良い奴」という役がこんなに上手だとは思わなかった。
ハイライトは二カ所ある。
一つは、上の階のパーティーに入り込んで、彼なりにパーティーを楽しもうと頑張る描写。
二つ目は、世界滅亡前(なんのこっちゃ、と思う方は是非劇場へ)に、カルト集団とともに夕日を浴びて民族音楽を打ち鳴らす場面である。
この二つの場面はいかにも馬鹿な感じが非常に上手くでていた。

マット・デイモン
万里の長城の映画もそうだが、出る作品を選ばないプロフェッショナルな態度に好感を持ったことは事実であり、これからも大味でバカっぽい作品に出て、順調に存在感を薄めていくのだろうという予感がするのだった。

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