山上たつひこ『ごめん下さい』(双葉社、1984年) 67点
雑誌『スーパーアクション』1983年6月号から84年5月号まで連載されたギャグマンガ。
山上たつひこといえば『がきデカ』で、あの破壊力を期待して読むとどうにも消化不良。
ギャグも下ネタも、現実からの乖離度が低く、想定内に収まっている。
老母が垂れた乳房をくくったりするという発想は、90年代の吉本新喜劇で観た気がするが、83年のこのマンガが最初なのだろうか?
よくわからない。
最初だったらすごいという気もする。
いずれにせよ、電車のなかで読むのがやや恥ずかしかった。
しばしば言われるように、ギャグマンガ家が時代の先を行っている期間は意外と短い。
山上たつひこの場合は、『がきデカ』を連載していた70年代後半がその時期にあたるのだろうか?
それを確かめるためにも、80年代の山上たつひこをもう少し読んでみよう。