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フツーすぎる。監督の力量不足。 『ライフ』54点

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前情報でエイリアン映画だと知り、観に行く気持ちになった。

「密室」である宇宙ステーションでの人間VSエイリアン。
もちろんハラハラ・ドキドキするだろうし、それも楽しみなのだが、ジャンル映画ならではの楽しみ方というものある。

今回は、次のようなことを考えて映画館に行った。
真田広之が演じる「ショウ」は、おそらく死ぬだろう。何人目に死ぬのかな・・・」
「観たことない死に方を何回観られるかな」

こういう楽しみ方は、不謹慎な面が全くないわけではないにせよ、エンターテイメント産業が許してくれる不謹慎さだろう(「ショウ」は意外と長生きでした)。

SF映画は、『メッセージ』『オデッセイ』『パッセンジャー』と近年目白押しだが、『ライフ』はやや落ちるというのが正直な感想。
『エイリアン』の掌の内側から抜け出ていない。

宇宙ステーション内部の構造に目新しさはない。

宇宙の映像も平凡。
基本的には「抵抗虚しく一人ひとり順番に殺されていく」わけで、そうなるとその順番を予想したり、戦い方を予想したりする楽しみ方くらいしか残らない。

それなのに、あまり意外性のない戦い方。
エイリアンの形状は、最初の数分間は魅力的だったが、途中でもっとグロテスクに変形するべきだったのではないか。
ラストも、たいしたひねりではない。
監督の力量不足というほかない。

気になったことがある。
クルーのリーダー格が、宇宙空間で「溺れ」てそのまま死に、宇宙に漂う。
で、気になったのは、宇宙に死体が漂う、という発想の源は何なのか? という点だ。
手塚治虫の漫画『ロストワールド』で、ランプがそうやって死ぬのを思い出したが、それ以前にもあるだろと思う。

あと主演のジェイクギレンホール、顔は好きだが、今回も演技がいまいち。

真田広之だけが見どころの映画だった。