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王様のためのホログラム 65点

西欧人の主人公(男)が、あるミッションを持って「異文化」に乗り込んでいく。
最初は文化の違いに戸惑い、挫折しそうになるが、バディを見つけ(女性のパートナーも見つけ)次第にその土地に溶け込み始める。文化の差を尊重しつつ、共存する方法を見つけるのだ。
そして、主人公の当初のミッションは失敗するが、その代わりに何らかの深い達成感を得て、物語は終わる・・・

こう書くと、いくらでも同じ類型の物語がありそうだが、『王様のためのホログラム』は、まさにその構図にあてはまる。
行き先は中東サウジアラビア
ということは、オリエンタリズム満載か!? となったが、そのあたりは安心して見れた(もしかしたら気づいていないだけかもしれないが)。
しかし、コメディとしての面白さは期待外れ。
上映前までうるさかった後ろの席の外国人三人組も、ほとんど笑っていなかった。

開始1分のハイテンションが続けば、もっと楽しく観られただろうが、途中はやや眠かった。
原因は、脚本が散漫だったこと。デンマーク人女性の存在は不要だったのではないか。
主人公の父親の中国バッシングも、「なんだかなあ」と思ったり。
全体的には、まとまりの良い小品という印象。

見どころは、トム・ハンクスとお医者さんが海に潜るシーン。
60歳のトム・ハンクス、頑張ってたなあ。